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どっちが本物の正露丸?

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これを見分けられたらすごい。

共同ニュースによると、


田中俊次裁判長は、10社以上が正露丸の名称の医薬品を販売し、包装箱の文字や配色は以前から類似していたとして「原告と他社の製品は『ラッパの図柄』で初めて識別できる」と指摘。和泉薬品製はひょうたんの図柄入りで、似ていないことが明らかと判断した。

この田中俊次裁判長って人の認識を疑いますね。あきらかに似てるでしょう。二つ並べてみてラッパのマークが本物って認識がある人どれだけいるのでしょうか。たしかにCMで聞いたことあるけど、いわれるまで忘れてましたよ。

デザイン性云々じゃなく、一般的な判断ができる人がやってほしいです。

amazonでこんな本がありました。興味がある人は読んでみてください。
正露丸のラッパ―クスリの国の図像学
田中 聡

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コメント

はじめまして。

正露丸のルーツに関する話は意外と知られていないので、今回のニュースでは戸惑った人が多いみたいですね。

正露丸というのは、元々は日露戦争の時分に陸軍によってつくられた「征露丸」がルーツになっており、戦前からすでにたくさんの製薬会社によって生産されていました。そして、戦後になってから大幸薬品が独占的使用権を主張しはじめたわけですが、もともとこの会社の商標ではなかったものですから、裁判所も従来の慣行を尊重し「商標ではなく一般名詞」ということで、半世紀以上ずっと大幸の主張は認められずに来たというのが背景にあります。今回の判決もこうした流れの一環であり、関係判例の半世紀以上にわたる判断をふまえたきわめて正統なものといえます。

要するに、「大幸がはじめにつくって他者が真似した」という話ではなく、「みんながつくっていたのに大幸が独占しよとした(が、認められなかった)」というのが実情です。しかし、「ラッパのマーク」を強調したご存じの広告宣伝戦略により、大幸薬品の正露丸が一番有名になってしまいました。そのため、他社製品があたかも類似品であるかのような誤ったイメージが定着してしまった、というわけです。(だから、大幸薬品の製品と他社製品との間に、成分効能の差は基本的にありません。広告宣伝費の分だけ、大幸薬品のものが高いというだけの話です。)

まあそもそもの話、一般名詞であるはずの「正露丸」がそのまま商品名になっている状況を放置した1950年代当時の扱いにそもそも問題があったわけで、誤解が広まっているのも無理のない話ではあります。しかし、広告宣伝力のある会社が抜け駆けのように「共有財産」を独占してしまおうという流れに「待った」がかかるのは、私は当然だと思いますがね。

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